運動器疾患と生活機能低下を早期に発見予防


あなたが病院で「変形性股関節症です」と診断されたときに見てください。

股関節の病気患者数は約500万人ともいわれ、発症年齢は平均40歳~50歳代女性に多いようです。

全国の手術件数も年間7万人と、増加しているようです。

ネット検索をすると、色んな情報があふれています。

どうぞ焦らずにご自分のライフスタイルから判断してください。


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原因と治療方法


変形性股関節症は先天性・後天性の疾病や外傷によって関節の構造に破綻を来した状態をいいます。非炎症性で進行性の病気です。その過程において関節軟骨に変性・破綻が起こり更にそれを修復する反応が同時に起きている状態すなわち、すり減ったり過剰な骨ができたりしてすり合わせに不具合が生じて関節が変形していく病気です。

一歩踏み出すたびに股関節にかかる負担は体重の3~5倍と言われている。

(50㎏の人だと150㎏以上を踏みしめて行動しています)


1、なぜ痛みがでるのか?


股関節は身体の要。体を支え、安定した動作をする大切な役目をしています。股関節の関節軟骨が磨り減り、変性をおこす痛みです。股関節に何かがが起こり支障をきたしたとき、体重を支えきれず歩行バランスを崩します。

背中や腰、脚など全身でバランスを取ろうと負担がかかり、だるさや倦怠感から鈍痛、激痛と。

症状は、痛み、関節の可動制限、跛行などです。

発症すると、加齢とともに徐々に悪化し、しかもいったん変形した股関節を発症以前の状態に戻すことはできません。

あれ?



2、どんな人がなりやすいの?


原因は様々ですが日本人の骨格もあるようです。

先天性股関節脱臼や臼蓋形成不全のある女性に多い。

幸いにも症状が表れないままの人がいる一方、

仕事や子育て、介護など過度の負担から発症。また加齢。

 

 股関節症は進行性の病気です一時的に痛みがおさまっても

治ったわけではなく、加齢と共に重くなってくるのが一般的です。


3、どんな治療方法があるの?


【保存的治】

 体重のコントロール・杖の使用・筋力強化および・関節可動域訓練・痛み止めの服用

【手術的治療:1⃣自骨 2⃣人工置換】

 

股関節や下肢への負担を少しでも軽くする工夫が必要です。

原因をなるべく取り除くことが先決です。

例えば、重いものを持って階段の上り下りを頻回に行わなければならないとか、長歩きをしなければならない生活環境や職場環境などがある場合、その環境を変えることを考えるべきです。

それには、家族や周りの人、職場の人の理解と協力が必要です。

自助具を利用する




医療とつながる

 定期的な経過観察が大切です。変わったことがあった時は診察を受けましょう。

股関節周辺の筋力や動きを保つ

 自分に適した運動(自転車・水泳・ホームエクササイズ等)を継続しましょう。

過激な運動(マラソン・サッカー・バスケット・ジョギング・登山・テニス・スキー等)主治医と相談してください。最近は人工股関節置換術後に登山・テニス・ゴルフ等は禁止と言われなくなりました。

股関節に無理な負担をかけない

  • 体重をコントロールして、太りすぎないように気をつけましょう。
  • 重い荷物は手に提げずに、ショッピングカーや自転車、自家用車で運びましょう。
  • 高いところから飛び下りたり、転んだりしないように気をつけましょう。
  • 頻繁に階段を上り下りすることは避けましょう。
  • でこぼこ道を長距離歩くことは避けましょう。
  • 体を冷やさないように、保温に注意しましょう。
  • 積極的に杖を使いましょう。
  • 脚長差のある人は医師に相談して、補高した靴や室内履きを履きましょう。           
更に・・・
  • 年を重ねるとリスクが増えます。
  • 粗鬆症にならないために、骨粗鬆症の検査を受けて状態を知り適切な処置をしましょう。
  • 食事、運動を心がけましょう。
  • 脚の筋力低下は、つまずきやヨロヨロにつながります。転ぶと骨折など2か月以上の安静が余儀なくなります
  • 症状が軽い人でも職業選択や住まいは、将来の変化を予想して選ぶことをお勧めします。

 

*先の見えない不安におそわれると噂話やネット検索で惑わされがちになります。そんなときは

まずは、主治医に説明していただく。それでもまだよくわからない・納得できない時は、セカンドオピニオンを受けるのもいいでしょう。

今の自分の状態を知り、将来の自分のためにどうするかを考えることができると思います。

 

 

これまで難しいと言われた方も、治療研究が進んでいるようです。

 


[手術を受けると決めたら、もう一度以下の点をチェックしてみましょう]  

 

  • ・主治医に信頼を持てましたか?
  • ・看護師スタッフの対応はどうでしたか?
  • ・通いやすい施設ですか?
  • など~

1⃣自骨手術:自分の関節を温存して行う骨切り術…



2⃣人工置換手術:人工股関節に換える手術…



再置換術

 人工股関節の再置換を行わなければならないのは、人工股関節とそれを支えている大腿骨や臼蓋骨との結合が破綻してグラグラになるとか、骨頭の受け皿になるポリエチレンが極度に磨耗するとその取り替えが必要となります。ごくまれに、どこからか人の体に入り込んだバイ菌が、人工股関節にくっついた結果、周囲に膿がたまったり、人工股関節が緩んだりすることがあります。こうした場合にも人工股関節を抜去して綺麗にバイ菌を取り除いてから再置換術を行います。また、転んだり事故に遭うなどの外傷により人工関節周囲の骨が折れたり、人工関節が外れた場合も再置換術が必要となります。人工股関節再置換術の方法は、すべてを取り替えてしまう場合とその一部を取り換えるだけでいい場合があります。もちろん全部を取り換える手術は出血も多くなるでしょうし、大変ですのでできるだけ避けたいものです。バイ菌が入り込んだ場合や外傷の場合は別にして、人工関節と骨の変化については定期的なレントゲン検査によりわかります。万一、再置換術が必要となるような状況があったとしても、早く対応することによって最小限の方法で済む場合があり、定期的なレントゲン検査は必要と思います。人工股関節手術を受けたら、一生の付き合いで大事にしたいものです。末長く快適に過ごすためにも定期検診を欠かさないようにしましょう。



上手な病院(医師)の選び方

 股関節症は進行性の病気です。一時的に痛みがおさまっても治ったわけではなく、加齢と共に重くなってくるのが普通です。手遅れにならないように治療計画をたてたり手術後のトラブルの早期発見のためにも専門医による定期的経過観察が必要です。

病院(医師)選びのポイント

  • できれば股関節外科の専門医が望ましいと思います。
  • 病状や治療方針について、よく説明してくれて患者の立場を理解してくれるかどうかが目安になります。

上手な診断の受け方

  • 受診の際、病状を説明し、医師に正しく理解してもらうことが大切です。


手術を受けると決めたら、それなりの準備が必要になります。会員の経験を元に最近の情報をまとめました。

手術する病院を選ぶ目安

 股関節症の手術を受ける場合、一般的に入院期間が

「関節温存手術」では6週間~8週間、

「人工関節置換術」では2週間~3週間です。

「人工関節置換術」は、施設によっては入院が1週間位のところもあります。

単に入院期間の長短にとらわれず、ご自分の症状及びライフスタイルを考えて決めましょう。術後のリハビリは他の施設での転院を勧められるところもあります。
また、入院中に家族が通いやすいか、術後の通院のために駅にエレベーターやエスカレーターがあるか等事前に調べておくことも大切です。

手術はチーム医療?


1. 股関節症の手術は一般的には専門医を中心にチームを組んで行われているようです。ご自分が入院する病院はどうか医師に聞いてみましょう。また、自分が受ける手術について心配なことは、きちんと確認しておきましょう。

2. 「人工股関節術後にリハビリは特に必要ない」と言われる場合もあるようですが、罹患期間が長かったり、足の筋肉の状態によってリハビリが重要な場合があります。術後に再びスポーツをしたい、海外旅行をしたい、続けて30分くらいは歩けるようになりたいなどの目標を持って医師とよく相談しましょう。また、リハビリのために他の施設に移る場合は、どのタイミングで移るのかなど確認しておきましょう。

3. 手術前に自己血貯血しておくことが一般的です(400ml~800ml)。ただし、最近は貯血を行わない病院もあるようなので確認しましょう。また、採血中に造血剤の投与が必要になる場合もありますので事前に説明を受けましょう。

 

一度きりの人生! 納得してから決めましょう